Complementary Therapy
補完代替療法とは
補完代替療法は、西洋医療では補えない部分に対して『補完的』に用いることで、病気や治療によるストレスや不快感を軽減したり、治療の副作用による症状や疼痛を緩和することで、精神的な安らぎやリラックス効果を促し、自然治癒力を高めてQOL(生活の質)を向上させるための療法です。
欧米では、西洋医療と併用して補完代替療法が多く利用されている現状があり、病気や治療に対する不安を軽減したり、不快な痛みを緩和したり、睡眠の質を改善するなど、より心地良く穏やかに病気の治療や療養ができるよう補完的な働きかけがなされています。
また、補完代替療法として、民間の健康保険が適応される国もあります。
具体的には、アロマセラピーやリフレクソロジー、リンパドレナージュ、ハーブ療法、心理療法、
温泉療法、食事療法、ビタミン療法など、さまざまな療法が存在しますが、数ある補完代替療法の中でも、アロマセラピーは、その有効性を認められた数少ない代替療法のひとつであり、『がん補完代替医療ガイドライン・第一版』(特定非営利活動法人 日本緩和医療学会作成)においても、アロマセラピーの有効性は推奨されています。
また近年、自らの健康維持や増進に対して、より積極的なアプローチが取り入れられる中、『なんとなく不調』という未病の段階で補完代替療法としてのアロマセラピーを役立てることで、アロマセラピーが予防療法としても有効に働きます。
アロマセラピーの応用
日本の医療現場でも、アロマセラピーの導入が増加しており、精油の香りの効果を利用した商品も開発されています。
(例)『ブラックペッパー・アロマパッチ』
東北大学加齢研究所において、誤嚥性肺炎の予防に効果的であると提唱された商品であり、食欲不振へのアプローチとして新しい取り組みが始められています。
当該商品は、24時間、衣服の胸元に貼り続け、1週間程度効果をみるもので、ブラックペッパー精油の芳香成分を吸入することで得られる嗅覚刺激によって、摂食、嚥下反射を改善するものです。
- ブラックペッパー精油の薬理効果 - 鎮痛作用、抗カタル作用、抗感染作用、抗菌作用、殺菌作用、去痰作用、解熱作用、引赤作用、刺激作用(消化、肝臓)
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